祥啓筆。
重文。
謹厳な構成、楷書を思わせる精緻な描法、明澄な彩色によ真山水である。
祥啓は字を賢江、貧楽斎と号した。
鎌倉建長寺塔頭宝珠庵の住僧で、書記役についていたため「啓書記」と呼ばれている。
文明十年(1478)京都へ上り、芸阿弥について学ぶ一方、足利将軍家所蔵の唐絵を研究した。
三年後帰郷に際し、現根津美術館蔵「観瀑図」(598~頁下)を餞として贈られている。
明応二年(1493)再上洛し、山水花鳥・人物と広くこなし、鎌倉を中心とした地方画壇に、門人を多く輩出してい
【付属物】 外箱蓋裏平瀬家印
【寸法】全体―縦143.7 横46.4 画面縦51.3 横33.3
【所蔵】 根津美術館