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鶴田 純久の章 お話
絹地切
絹地切

伝藤原佐理筆。
重文。
『拾遺集』巻五断簡。
綾絹に賀歌を書写したので「賀歌切」ともいう。
最近では「綾地歌切」とも称し四首が知られる。
いずれも『拾遺集』所載の歌であるが、順序が逆で巻五を巻末から巻頭へ抜書したようにみえ、歌詞も多少異なっている。
著者はほぼ佐理(944~998)晩年の自筆本と認められ、高貴の人への手本とするために書き贈られたものであろう。
書風は枯淡で豪放な趣があり、仮名の文字に原漢字の姿をとどめ、むしろ唐様書の伝統を感じさせる。
その書風は伝小野道風筆『秋萩帖』に近く、道風の唐様とも共通する時代様式を示している。
【寸法】全体―縦119.5 横61.5 本紙―縦29.0 横48.0

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