狩野探幽絵・小堀遠州詞。
小堀遠州(1579~1647)の遠山時雨と題する「すみかまの煙を雲のたよりにてさぞ時雨たるらむ小野の山もと」の一首に詠われた詩境を、狩野探幽 (1602~ー七四)が、淡墨の中に一点の焦墨を落とすという象徴的な描法によって、歌と同寸の色紙の中に表現したものである。
表装における色紙の配置、余白の処理、一文字と二色の裂地の面積の比例の妙など、まさに詩画一致の境地であり、佗びの爛熟を示している。
【付属物】箱書付小堀権十郎筆
【伝来】小堀家―土屋相模守松平不昧
【寸法】全体一縦140.0 横31.0 画面(絵)―縦6.6 横5.7 (文字)縦6.4 横5.4