二首懐紙 にしゅかいし

二首懐紙
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鶴田 純久の章 お話
二首懐紙
二首懐紙

藤原為家筆。
二首和歌。
為家(1198~1275)は定家37歳の子で、康元元年(1256) 出家し、法名を融覚と称した。
この懐紙には「融覚」と法名が記されているから59歳以後のものであり、のびのびとした筆致で豪放に書き上げている。
本紙は二枚折りにして保存されていたらしく、中央に折り目がみえ、表装仕立てのとき床映りのよいように、端作りの袖と奥の部分が少々切り落とされたようである。
「熊野懐紙」ではいまだ二首懐紙の様式が定着していないが、この懐紙は十三世紀中頃ですでに二行七字の形式が成立していた例証といえる。
【寸法】全体—縦116.0 横57.0 本紙―縦27.5 横42.7

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