


茶杓
この茶杓は遠州に同銘の作があって、不昧がそれを模して自らつくったものである。茶杓の景色はおもしろく、節止にある虫喰を星に見立て、古歌の意をとり「五月雨」と銘した。
筒
皮付であり、すがすがしい筆蹟で、不味晩年の老筆が冴えている。
「〆 五月雨 星ひとつ見つけたるよのうれしさは月にもまさる五月雨の空 宗納 (花押) 造之」
付属物
箱 桐白木書付 松平不昧筆「自作茶杓」
同蓋裏 書付同筆
「宗甫作似一星世の中野ふる五月雨といゝつへし」
追記
この茶杓は、茶杓そのものが不味の一級品だが、箱書がすぐれている。「自作茶杓」の書体も特異であり、箱裏の「宗甫作似一星」もおもしろい。また一句添えたことはさらにおもしろい。
寸法
茶杓
長サ17.9cm
幅0.4―1.0cm
厚サ0.25cm
筒
長サ20.3cm
径2.3cm



