形物香合番付西方二段目。
日本の紋章の木瓜から形をとり、中国に注文してつくらせたもの。明末清初頃の中国呉須窯の産。
蓋甲の絵柄は中国の高士像などが多く描かれているが、この香合には珍しく鬚寿老が描かれており、珍品とされる。茶人間には「鬚木瓜」とも呼ばれ愛玩されている。
合口のつなぎには漁樵問答図が描かれ、白地藍釉ともに綺麗にあがっていて、おのおの相対しながら見事な調和をみせている。全体の図柄が飄逸であるうえ、陶風に雅味があるところから、舶載当時には特に古作と想像されて珍重された。
【寸法】 高さ：4.5 口径：4.9～5.7 胴径：5.7～6.6 底径：4.0～5.1 重さ： 102
