千利休造茶杓 せんのりきゅう 共筒 天正二年春

千利休造茶杓
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鶴田 純久の章 お話
千利休造茶杓
千利休造茶杓

利休形の典型。
櫂先は鋭く、一本樋は深く、蟻腰は高い。
凛然たる造形は利休その人に接する心持がする。
節の位置はやや低く白さびの美杓である。
筒は真削りの薄造りで、溝のある竹に皮目を残して景色としている。
メ印にケラ判「天正二年春」の年紀入り、底近く「宗易」銘は珍しい。
天正二年は信長が堺の町衆十七人を招いて茶会を催した年で、茶道者宗易と『信長記』にみえる。
【付属物】 内箱―桐白木、書付覚々斎原叟筆、蓋裏書付随流斎宗佐筆 中箱杉白木紀州箱、書付如心斎宗左筆添幅―大徳寺春沢和尚筆 極状 大徳寺牧宗和尚筆
【伝来】紀州徳川家
【寸法】茶長さ17.4 幅0.5~0.9 筒長さ20.3 径2.3

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