【鴫立沢】白さびの撓め強く、逆樋の節は立って、節上に虫喰が二つあり寂び味を増す。
筒は荒削りの太筒で面取り。
書付「〆心なき身にもあわれは志られけり鳴たつ沢の秋の夕ぐれ 宗納一々造之」。
【浦苫屋】逆樋の芽痕が突き出し景色をなす。
筒は白さびの面取り。
書付「メ見わたせば花も紅葉もなかりけり浦のとまやの秋の夕ぐれ不昧造之」。
前掲の「槇立山」とを一組として「三タ茶杓」と称す。
【付属物】総箱―杉白木、書付松平不昧筆「三楽」 外箱―桐白木、書付 「不昧公三夕茶杓」
【寸法】鴫立沢―長さ19.8 幅0.9 厚さ0.2~0.4 浦苫屋長さ19.8 幅1.0 厚さ0.25~0.4 両筒長さ22.4 径2.5