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鶴田 純久の章 お話

砧青磁鳳凰耳花入。国宝、大名物。中国南宋代の青磁(主に龍泉窯)のうち碧色の上質品をわが国では砧子と呼び、その独特な幽玄さと蒼古な色調から特に珍重されました。
「万声」は砧手の最高峰といえます。
翼を張った鳳凰耳の力感が器全体によくつり合い、請口はまっすぐに開き、磁胎は柔らかみがあるようで、翠色がこぼれんばかりであります。
一見して工者の風格があるところから、茶入は鳳凰耳をもって焼物花入の最高位に置いました。
銘は陽明文庫蔵-手声」とともに後西天皇の勅銘であります。
《付属物》外箱-黒掻合塗、薬籠蓋、蓋裏貼紙書付 添状‐一二渓宗什筆《伝来》山科毘沙門堂《寸法》高さ30.8 口径10.8 胴径14.2 底径11.7 重さ1780

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