交趾黄鴨香合 こうちきがもこうごう

交趾菊蟹香合
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鶴田 純久の章 お話
交趾菊蟹香合
交趾菊蟹香合

 「交趾鴨香合」は形物香合番付東方二段目に位し、番付では中位にあるが、総黄のものはことに珍しいところから、番付以上に鑑賞する習わしとなっている。
 鳥のうずくまっている姿がいかにも愛くるしく、茶人がこれを鳴に見立てて命銘したものであろう。総体に黄釉であがりよく、羽根は白檀塗となっている。身は蓮弁の押し型がくっきりと現われ、立ち上がりも形よく、総じて円満に縮まった手頃な格好が愛らしさを増している。
 特に胸毛の彫り文は、この種の数が非常に少ないところから珍重の的となっている。
「鴨香合」中の白眉といってよいであろう。
【寸法】 高さ:4.5 口径:3.0~4.7 左右4.5~6.0 底径:2.7~4.1 重さ:53

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