玉潤筆。
重文。
瀟湘八景図の内。
東山御物で、相阿弥が室町殿の御りについて記した中に、「八景の八幡玉潤四幅一対の横絵東西の小壁にかかる」とあり、当時すでに四幅一対の八幅として義政の賞玩を得ていたことがわかる。
『等伯画説』にも「八幅ノ玉潤ノ事」として「慈照院殿取ヨセ給也、巻物ニシテ有タルソ、是ヲ御切被成テ軸物ニアル也」と記載。
本図は他の二幅(605~頁下・六一四頁上)と同巻より分かれたもの。
図中に義満に擬せられる「北山文房之印」がある。
賛は「無辺刹境入豪端 帆落秋江隱暮嵐 残照未収漁火動 老翁閑自説江南 遠浦帆帰」。
【伝来】 足利義政徳川家康義直
【寸法】画面縦30.6 横77.0
【所蔵】 徳川黎明会