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白衣観音図 びゃくえかんのんず

白衣観音図
白衣観音図

愚谿筆。
左右に漁樵図をともなう三幅対の中尊として制作されたもので、画風は中国元代水墨画の顕著な影響が認められる。
白衣観音は禅寺衆寮のだらくぎとうしゅうしん本尊で、補(普)陀落山中の聖窟に坐し、浄瓶中の楊柳は「楊枝浄水」をもって観音を招請する経説に由来する。
義堂周信(1325~188)の詩集『空華集』によれば、愚谿は京都万寿寺の鉄舟徳済の弟子、幻庵と号した画僧で、鎌倉にも居住していたことが知られる。
十四世紀後半を活躍期とした人で、作品と文献資料の両者によって画事の実態が裏付けられた初期水墨画家の一人としての存在は貴重である。
【寸法】 画面一縦97.2 横40.0
【所蔵】大和文華館

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