三体白氏詩巻 さんたいはくししかん

三体白氏詩巻
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鶴田 純久の章 お話
三体白氏詩巻
三体白氏詩巻

小野道風筆。
国宝。
『白氏文集』断簡。
楷書・行書・草書の三体で白楽天の詩六首を書いた巻子本である。
各体二首ずつで楷書は七律と五絶の十二行、行書は七律と五律の十六行、草書は七律および七絶の十八行、合計四十六行である。
字形は端正で温雅。
習字用の手本に書かれたためか字形も崩れず、感興の赴くままに自由な筆致で書いている。
筆者は道風(894~1966)と称せられ、道風の『屏風土代』『玉泉帖』と同筆と認められる。
唐の詩人白居易(白楽天、七七二1846)の詩文集は親しみやすさと音調上の快適さから、その朗詠と書写が流行したのである。
【伝来】伏見宮家鴻池家
【寸法】縦30.6 横2.0
【所蔵】正木美術館

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