薩摩筒茶碗 さつまつつちゃわん

薩摩筒茶碗
鶴田 純久
鶴田 純久
薩摩筒茶碗
薩摩筒茶碗

こうした筒形の薩摩茶碗を、最も初期の古薩摩に比定したことがありました。
しかし薄い器体や、釉を二重、三重にかけるという手の込んだ技法などから、今日では、幕藩体制も整った江戸初期頃の好みの表れ、小堀遠州をはじめとする茶人たちの、綺麗寂びの具体化されたものとみるのが定説です。土は薩摩特有の鉄分の多い、よく焼き締まる土で、高台はほぼ真円、轆轤は軽妙に薄く挽き、胴でくびれさせ、器に変化を付けています。江戸期茶人の好むところです。鉄釉は灰釉と合わせるその比率により、手変万化させることができますが、その釉がけの妙が見所です。《寸法》高さ9.2 口径9.8 高台径6.0 同高さ0.7 重さ340

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