志野口透耳付花入 しのくちすかしみみつきはないれ

黄瀬戸・織部と同じ美濃窯で、志野もまた焼成されたことは近年の発掘で自明のこととなりましたが、それぞれが違った特徴を持っている中で、この花入は志野と織部の共通点を合わせもっているところに貴重な存在価値があるといえましょう。 […]

萩井戸形茶碗 はぎいどがたちゃわん

萩焼は藩主毛利輝元が連れ帰った朝鮮の陶工李敬が、慶長九年(1604)に萩の松本で開窯したのが創始とされています。伝世しているものは井戸・熊川・粉引など、高麗茶碗を模した茶碗や水指などの雅陶がほとんどですが、初期の発掘破片 […]

志野掛花入 しのかけはないれ

志野の花入は珍しく、このほかには逸翁美術館蔵の柑手口が知られるくらいであります。円筒形で、首部に竪箆を残して段を付けた作意は、桃山時代の美濃窯の作品に共通する斬新なものです。白色粗槌の胎土に、純粋な長石釉を施し、胴部に描 […]

信楽三角花入 しがらきさんかくはないれ

紹鴎信楽は純然たる農具のとり上げでありましたが、利休時代に入って信楽にも茶入の好みが反映されるようになり、次の伊賀全盛時代に入るまで、いくつかのすぐれた作品が生まれるのであります。この花入もその代表の一つで、胴は一見無造 […]

乃の宮 ののみや

薩摩茶碗。釉の変化が多彩で、見込の景色にも、高台近くの作振りにも茶情が濃いです。この茶碗に限らず薩摩焼は、釉が何段にもかけ合わされて、その景色の面白さを珍重し、見所としています。嵯峨の野宮の鳥居は木を削らず使いますが、そ […]

練上志野茶碗 ねりあげしのちゃわん

二種の土をほどほどに練り合わせ、それで形づくるやきものを「ねりあげ手」と呼んでいます。厚くかけられた志野釉(長石釉)の下から、白い土と、鉄分の多い黒っぽい土の二種が混合されているのが透かしてみえますが、高台付近の三角の土 […]

子の子餅 ねのこもち

唐津茶碗。 茶碗のための茶碗といった感じのする茶碗である。 非常に素直な作行きで、作者が朝鮮の陶工であることを語っている。 茶人は好んでこうした無作の作為を貴んだのであった。 高台の少し上に指痕らしきものがあり、これを子 […]

鼠志野檜垣文茶碗 ねずみしのひがきもんちゃわん

高麗茶碗のうちに三島茶碗というのがあり、こうした檜垣文様を象嵌した作品があります。この志野茶碗は明らかにそうした三島を写したもので、他に類品のない珍しい茶碗です。本歌の三島茶碗は器体を薄くつくり、そこに白釉の細い線で文様 […]

鼠志野茶碗 ねずみしのちゃわん

先に鉄釉をかけ、細い箆で橋文様を線彫りにし、その上へさらに白い長石釉をかけますと、全体は二重釉のために鼠色にみえ、鉄釉を彫ったところだけが白く抜けて絵になっています。橋の絵の反面は、甲骨のような葉文様が彫られ、高台は志野 […]

鶴 ぬえ

赤楽茶碗。ノンコウ作。ノンコウ七種の内。口造りはやや抱え、胴部には踊り箆を使って作行きに変化があります。素地は赤く土見ずで、失透ぎみの釉を透かして、冴えた赤みが隠見します。半面には緑釉をまじえ、また黒雲のような横刷毛目が […]