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鶴田 純久の章 お話

古井戸茶碗。大名物。鉢開きのぶっきらぼうな姿に、大井戸のごとき見所もなく、無造作な造りです。にもかかわらず、蒼然と古色を帯びた釉調はこのうえない玄妙さで、俗塵を脱した老僧の趣と観じたのでしょう。茶道を深くきわめた人にしてはじめてこの真価を知るのかもしれません。派手好みの織部が所持しましたが、茶人織部の大きさを知らされます。数ある古井戸の中でも大寂びの一碗です。《付属物》内箱-桐白木、書付古田織部筆外箱-桐白木、蓋裏書付徳川斉昭筆《伝来》豊臣秀吉-古田織部-海保家-水戸徳川家-藤田家《寸法》高さ7.8~8.3 口径14.4~14.9 高台径6.4 同高さ1.7 重さ375《所蔵》藤田美術館

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