伝周文筆、八禅僧賛。
重文。
室町時代、禅林を中心に発達した水墨画の主題の中に、いわゆる三教一致の思想に基づくものがある。
三益斎もそのような思想の一つの表現であった。
禅宗では仏は己れの心中にあると同時に、自然万物の中にその姿を象徴した。
こうして松は竹と梅を配して中尊的性格をもつことになる。
本図は大周周ら八僧の著賛をもつ詩画軸の典型で、梵芳の序が別幅で現存している。
それによれば応永二十五年(1418)の年紀がある。
【付属物】添幅梵芳和尚筆添状―大徳寺真珠庵宗玄筆
【寸法】全体 縦188.5 横52.5 画面 縦101.2 横38.8
【所蔵】静嘉堂