天命釜
口造りは低い甑口で、胴部に大きくくびれをつくり、肩上には常張の鐶付を付けている。
常張鐶付が鼎形香炉の耳を想わせるところから「香炉釜」ともいわれるが、側面からみると、耳をそばだてている唐犬を連想するところから「唐大釜」の名がある。
釜肌は荒肌で、天命釜らしい趣をもっており、形態も鐶付に特徴があり、力強い造形を示している。
外箱に墨書があり、宗旦の所持したものであることがうかがわれる。
【付属物】箱―桟蓋、書付千宗旦筆、蓋裏書付千宗旦・杉木普斎筆 極書―三、古道弥大西浄雪・下間庄兵衛筆
【伝来】 千家―江岑宗左 佐々木平兵衛冬木宗五
【寸法】 口径：13
【寸法】 口径：13.8 胴径：23.8
