糟色紙 かすじきし

糟色紙
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鶴田 純久の章 お話
糟色紙
糟色紙

藤原定信筆。
『西本願寺本三十六人集』の『順集』断簡。
『順集』断簡は九葉が知られ、継ぎ紙のものを「糟色紙」、継ぎ紙でないものを「岡寺切」といい、料紙・筆跡ともに三十六人集中の白眉といえる。
同本三十六人集中の『中務集』『貫之集下(石山切)』 『金沢本万葉集』伝公任筆『兼輔集』が同筆であり、藤原定信筆と認められている。
定信(1088~)は行成の直系の子孫で世尊寺家五代を嗣ぎ、十二世紀前半に活躍した能書家である。
運筆は速く、継ぎ紙の構成を生かした散らし書が美しい。
本書は紙の裏面で、表面の部分は関戸家に伝来している。
【伝来】西本願寺
【寸法】全体縦136.0 横40.0 本紙―縦19.2 横15.8

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