中国国宝茶碗

稲葉天目 いなばてんもく

稲葉天目 いなばてんもく 曜変天目茶碗 稲葉天目 いなばてんもく 曜変天目茶碗 稲葉天目 いなばてんもく 曜変天目茶碗

曜変天目茶碗。国宝、大名物。曜変天目は、中国宋代の建窯の天目茶碗の一種であります。
曜変とは、黒釉の表面にさまざまな大きさの濃い紺色の斑文が群をなして散在し、その周りが複雑な光彩を放つものをいいます。
きわめて特殊な焼成環境のもとでしかできないものだけに、昔からいたって数少なく、東山足利将軍家の道具蔵帳ともいうべき『君台観左右帳記』は、-世上に無き物也」と天目茶碗の筆頭に曜変天目をあげています。
遺品は日本に現存する四点だけでありますが、中でも曜変現象が最も顕著なのが「稲葉天目」で、まさに茶碗の最高峰と称しえるものであります。
素地はきめが細かく、高台周辺の土見では暗い灰褐色を呈します。
形は最も典型的な建蓋形で、すこぶる人念につくられたことは、端正きわまりない高台の削り具合いでもわかります。釉薬は内外とも厚くたっぷりとかかり、漆黒の色沢を呈し、人工のま石にたとえられる所以であります。
その肌、特に内面に浮かび上がる大小さまざまの曜変は、秋夜の星雲のようで、紺瑠璃色・銀色・群青・紺碧などの色彩が星文中に散乱し、光線があたりますと、五彩がまばゆいほどに美しく輝き合い、幻想的な世界を現出します。
口縁に復輪はないようです。
天目茶碗中第。の名作であります。
《付属物》箱-黒塗文字青貝、摩春慶塗・貼紙書付被覆上一、金地二重蔓古金欄・白地大唐草紋緞子 天目台-尼崎台《伝来》柳営御物1淀城主稲葉家-小野家-岩崎家《寸法》高さ7.0 口径12.1 高台径3.9 同高さ0.5 重さ280《所蔵》静嘉堂